「Live at Smalls」を一望できる記録

「Live at Smalls」を順番に並べてあります。 smallsのURLは http://www.smallsjazzclub.com/

カテゴリ: SL0031 ~ SL0040

40枚目になる"Live at Smalls"の今回のリリースは、ちょっとイレギュラー的に1枚だけの発売で、しかもSmalls(http://www.smallsjazzclub.com/)のサイトでの販売がされておらず(この文章を書いている時点でも掲載はありません。)普通の流通に乗っかっての販売だけです。
おそらく"Live at Smalls"が有名になってきて、デリバリ量が多くて発送に手間がかかりすぎてきたってことじゃないかと推測しています。
前回から値段も上がりましたし..

Scott Hamiltonは、自身初聴きです。本人のhp(http://www.scotthamiltonsax.com/data/disco.html)眺めても、聴いたことある盤はなさそうでした。

今回のリリースはテナーのScott Hamiltonのカルテットです。が他の3人は知らない人だらけです。
Scott Hamilton(Ts)、Rossano Sportiello(P)、Hassan Shakur(B)、Chuck Riggs(Ds)

演奏曲は全部、スタンダードかジャズメンオリジナルで、本人のオリジナルはなし。
ということで、2013年2月の2日間のライブ演奏からの収録。

01. Shake It, Don't Break It
02. Runnin' Wild
03. Ah Moore
04. Estate
05. The Nearness of You
06. Apple Honey
07. Sweet Georgia Brown
08. If I Ever Love Again
09. Easy Does It

冒頭からテナーの心地よいサウンドでスタートする、心地よい4ビート。
テナーのソロから、ピアノもいかにもでご機嫌な4ビートのソロを繰り広げ、さらにさらにベースが同じノリのままのベースソロを決め、そしてお馴染みの4バースで締めくくられる1曲目。
いかにもな、いわゆるジャズな雰囲気たっぷりの演奏は、思わず笑ってしまうほど(失礼)

1曲目ミドルテンポ、2曲目アップテンポ、3曲目スローテンポ、4曲目スローテンポ、5曲目スローテンポ、6曲アップテンポ、7曲目アップテンポ、8曲目スローテンポ、9曲目ミドルテンポ、という構成。
中前半しっかり聴かせて中後半盛り上げていく展開は、聴衆を飽きさせない展開だと思います。
しっかりとライブ馴れしているってことなんでしょう。

個人的には、今回初聴き(レーベル買いは、こういう利点もある)になるScott Hamiltonですが、モダンジャズの王道のハードバップのさらに王道を行くような演奏は、大きな安心印としか言いようがない。
これまでの、"Live at Smalls"シリーズの中で一番保守的な演奏だと思います。

Scott Hamiltonの紹介文というと、「1976年NYに進出。フュージョン全盛期にあって、レスター・ヤングの流れをくむオーソドックスなスタイルが新鮮な響きとなり、一躍テナー・サックス界の寵児となった。」とあるので、この演奏スタイルが、本人の真骨頂なんでしょう。
個人的には、サブトーン駆使のムードミュージックにはなっていないのが、好感触。

4曲目の途中で盛大にガラスの割れる音がするのは、ご愛嬌ってことで(笑)
ベストは、よりオールドスタイルでノリ良く気持ち良い7曲目にしましょう。

Scott Hamilton "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00KLECWWY/)

"Live at Smalls"の新作4枚がリリースされました。
このシリーズは全部買いすることにしているので、今回もリリース情報を見つけた時点で一気に発注をしています。

今回は、下記4枚となります。
 RODNEY GREEN "Live at Smalls" SL0036
 DAVID BERKMAN "Live at Smalls" SL0037
 FRANK LACY "Live at Smalls" SL0038
 PETER BERNSTEIN "Live at Smalls" SL0039

価格はちょっと値上がってまして、直接購入でも1枚$20のプライスがついており、送料無しでしたが国内盤価格1枚\2100を考えると円安もあって直接購入の価格的メリットはほぼありませんでした。
とはいえ早期入手と言う充分なメリットは享受してます。

本作は、Peter Bernsteinのソロとなりますが、この"Live at Smalls"シリーズでのPeter Bernsteinの登場頻度って高い気がするんですが、ちょっと調べたら下記3枚。今度が4枚目になります。
 QUARTET(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/59304662.html)
 GROUP(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/59514904.html)
 TRIO(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60989781.html)

本作はソロなので、演奏者は1人だけ。
Peter Bernstein(G)

演奏曲は、オリジナルなしの古くからの曲を集めてきて演奏しているような感じ。1曲が長くても6分。
短いと2分台なんてのもあるので、次から次へと気分にまかせて曲をその場で選んでいったのかもしれません。
01 Django
02 I Love You
03 Crepuscule With Nellie
04 Pannonica
05 Star Eyes
06 Yesterdays
07 Don't Blame Me
08 Giant Steps
09 Wise One
10 The Tender Trap
11 Two Different Worlds
12 Autumn in New York
13 Gone With The Wind
14 Put Your Dreams Away

オクターブ奏法だったりコード弾きだったりでの伴奏的な演奏と、単音で繰り出すテーマ等フレーズの演奏とをこまめに切り替えて繰り返すようなスタイルでの演奏が中心。
この形態で、曲の骨格と表情を作り出していくような演奏となっています。
さすがにソロなので伴奏的な演奏をまったくなしにして、音をスカスカにするわけにはいかなかったということだと思います^^。
さらに、上にも書きましたが、おそらく気ままに気分によっていろいろな曲を引っ張り出してきて弾いていると思うのですが、発展しそうな曲は長めに演奏し、ここまでだなと思うとさっさと終わらせて次の曲にいくのが、潔いと言うか..
聴衆の拍手が少ないイメージなんですが、これは聴衆が少ないと言うよりは、演奏スタイルからいってじっくりとギターサウンドに耳を傾けたい面々が多かったということと解釈しています。

と言うことで、Peter Bernsteinらしいオーソドクスなジャズギタースタイルの雰囲気の良い味を持った演奏をたっぷりと楽しむことができます。

そういうわけで、だらだらと聴き続けることに良さを感じるライブ演奏と言うことになると思うので、この1曲というベストは挙げられません。

Peter Bernstein "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00HQJC4EI/)

"Live at Smalls"の新作4枚がリリースされました。
このシリーズは全部買いすることにしているので、今回もリリース情報を見つけた時点で一気に発注をしています。

今回は、下記4枚となります。
 RODNEY GREEN "Live at Smalls" SL0036
 DAVID BERKMAN "Live at Smalls" SL0037
 FRANK LACY "Live at Smalls" SL0038
 PETER BERNSTEIN "Live at Smalls" SL0039

価格はちょっと値上がってまして、直接購入でも1枚$20のプライスがついており、送料無しでしたが国内盤価格1枚\2100を考えると円安もあって直接購入の価格的メリットはほぼありませんでした。
とはいえ早期入手と言う充分なメリットは享受してます。

本作は、トロンボーンのFrank Lacyという人のリーダーで、3管のセクステットとなります。がメンツはだれも知ってる人いません。
Frank Lacy(Tb)、Josh Evans(Tp)、Stacy Dillard(Ts)、Theo Hill(P)、Rashaan Carter(B)、Kush Abadey(Ds)

演奏曲は以下の7曲。Frank Lacyのオリジナルが3曲。他いろいろ4曲と言う構成になります。
1. Stranded
2. Think On Me
3. Alicia
4. Spirit Monitor
5. Carolina's Dance
6. Sunbath
7. Intrepid Fox

ハードバップな演奏で3管となると、さすがにArt Blakeyもかくやというファンキーな演奏が繰り広げられます。
1曲目、冒頭テーマのあとJosh Evansのトランペットのソロになるのですが、ちょっと雑に感じるくらい荒々しくも熱いブローを繰り広げ気分上がります。このあと、サックス、トロンボーン、ピアノ、ドラムとソロが続くんですが、皆さんしっかりテンションを上げて熱いソロをぶちかましてくれます。これは燃えます。
あ、これは自己紹介的皆さんにソロが回る演奏でした。ん?ベースは。。

2曲目、7曲目が温度感高めの熱い演奏。3曲目、4曲目、6曲目がちょっとしっとりめでありながら印象的なテーマを持った曲。3管のアンサンブルが美しい。5曲目ではFrank Lacyだと思うがボーカルが入ってくる。
演奏時間はどの曲も10分前後ありたっぷりと演奏を楽しむことができます。

音数多めながらさく裂的強音で攻めまくるKush Abadeyのドラムと、弾むようなウォーキングを刻むRashaan Carterのベースが雰囲気をがっつりと固めた王道4ビートハードバップなので、この辺が安心感に繋がっているかなぁ。
身を気持ちよく委ねられます。
そして、ピアニストがTheo Hillという オーソドクス系弾き倒しピアノなんですが、なかなか印象的なフレーズを弾いてきまして印象に残ります。
これまで聞いたことない名前なので、若手なんだと思いますが、今後ちょっと注目すべき人材かもしれません。

ベストは7曲目。清々しいくらいカラッとした気持ち良い演奏に惹かれます。

Frank Lacy "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00HQJC4AW/)

"Live at Smalls"の新作4枚がリリースされました。
このシリーズは全部買いすることにしているので、今回もリリース情報を見つけた時点で一気に発注をしています。

今回は、下記4枚となります。
 RODNEY GREEN "Live at Smalls" SL0036
 DAVID BERKMAN "Live at Smalls" SL0037
 FRANK LACY "Live at Smalls" SL0038
 PETER BERNSTEIN "Live at Smalls" SL0039

価格はちょっと値上がってまして、直接購入でも1枚$20のプライスがついており、送料無しでしたが国内盤価格1枚\2100を考えると円安もあって直接購入の価格的メリットはほぼありませんでした。
とはいえ早期入手と言う充分なメリットは享受してます。

本作は、David Berkmanというピアニストのリーダーとなりますが、白眉は、Tom HarrellとJonathan Blakeの参加と言うことで良いと思います。
実は個人的にTom Harrellってほとんど聴いていない(話題の最近作も買ってない)ので、ちょっと楽しみだったりします。

David Berkman(P)、Tom Harrell(Tp)、Ed Howard(B)、Jonathan Blake(Ds)

演奏曲は、下記6曲。オリジナルが3~5曲目に入り、他がほぼスタンダードと言って良い曲。1曲目のMilestonesは、John Lewis作曲のほうです。
01 Milestones
02 Body and Soul
03 Ghost Wife 
04 Small Wooden Housekeeper 
05 For Kenny 
06 Sweet and Lovely

冒頭、のっけからTom Harrellの奏でるストレートに演奏するテーマ。この1曲で"Live at Smalls"の王道である4ビートジャズを充分に堪能できます。
2曲目、バラードの名曲をTom Harrellのちょっとかすれたトランペットでしっとりと歌い上げます。この辺がTom Harrellの真骨頂なんだろうなと聴き惚れます。
3~5曲目は、David Berkmanのオリジナルとなりますが、モード調、ハードバップ調、ピアノの美麗曲と、おとなしめなれど味のある曲が並びます。
最後が長丁場のこれまたご機嫌な4ビートで締めくくられます。

総じてTom Harrellがテーマを持ちますが、演奏の真骨頂はDavid Berkmanのピアノソロが持ってってる感じあります。
David Berkmanのピアノはおそらく初聴きなんですが、4ビートでのタッチ強めの演奏でなかなか力感こもった渋くも印象的な演奏で好感触。

王道4ビートでのJonathan Blakeのドラムってのも、ちょっともったいない気もするのですが、早めの曲では良い感じにアクセントのリムショットを入れて全体をよく鼓舞しています。
スローな曲だと、前面には出てこないのでもの足りない部分がありますが、それでも地味に良い感じのドラム叩いてますかねぇ。

ベストは、6曲目になると思います。

David Berkman "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00HQJC3ZI/)

"Live at Smalls"の新作4枚がリリースされました。
このシリーズは全部買いすることにしているので、今回もリリース情報を見つけた時点で一気に発注をしています。

今回は、下記4枚となります。
 RODNEY GREEN "Live at Smalls" SL0036
 DAVID BERKMAN "Live at Smalls" SL0037
 FRANK LACY "Live at Smalls" SL0038
 PETER BERNSTEIN "Live at Smalls" SL0039

価格はちょっと値上がってまして、直接購入でも1枚$20のプライスがついており、送料無しでしたが国内盤価格1枚\2100を考えると円安もあって直接購入の価格的メリットはほぼありませんでした。
とはいえ早期入手と言う充分なメリットは享受してます。

本作は、Rodney Greenのリーダー作であります。Rodney GreenはKurt Rosenwinkelのライブで生を至近で見てます。Seamus Blakeの"Live In Italy"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/56127199.html)での演奏も記憶に残ってます。
そして他の3人。Seamus Blake、Luis Perdomoは言わずもがな。
Joe Sandersは、criss crossでのデビュー盤(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61215300.html)が渋くも印象的だった(Rodney Green、Luis Perdomoが参加してた)逸材となります。
ということで、なかなか興味深い面々が揃ったライブとなります。
Rodney Green(Ds)、Seamus Blake(Ts)、Luis Perdomo(P)、Joe Sanders(B)

演奏曲は7曲。Rodney Greenのオリジナルが4曲に、Will Vinson, Thelonius Monk等加えた布陣となります。
01 Percy's Delight
02 Ludus Tonalis
03 Painting In the Dark
04 Camden
05 Believer
06 The Citadel
07 Bemsha Swing

1曲目から、ノリの良い早めの4ビートでテンションあがります。
ちょっと1本調子な感じもあるSeamus Blakeのテーマ演奏ですが、直後のLuis Perdomoの即興もテンション高く、続くSeamus Blakeの即興もテンションあがって興奮してきます。
2曲目以降、ちょっとスローでちょっとモーダルな演奏があったり、バラードがあったり、とバランス良い配分での演奏となっています。

一番の聴きどころは、Luis Perdomoのピアノということになりそうです。早い曲でも遅い曲でも要所は彼のピアノソロが配され、それに応える表情豊かなピアノを聴かせてくれます。
Rodney Greenは、早い演奏でもスローな曲でも音数多めドラミングで演奏を煽ろうとしかけてきます(笑)
Joe Sandersは相変わらず渋い演奏ですが、たぶん彼のバッキングは他の面々が演奏しやすいんだろうなと..。
そして、Seamus Blakeですが、演奏の主役はピアノに譲った感はありますが、それでも負けず劣らずのテンション高めの多彩なフレーズを駆使した即興を聴かせてくれています。ちょっと1本調子な雰囲気は感じさせますが、それでも良い演奏を繰り広げていると思います。

演奏時間も7~12分と、そこそこの長さで、1曲1曲をじっくりしっかり料理した演奏となっており、それに呼応して聴衆も良い感じに乗っていることが感じられ、ライブハウスの日常を切り取ると言う"Live at Smalls"の一典型をしっかり表現しています。

ベストは、1曲目になるんでしょう。この1曲で、このアルバムへの期待が一気に高まります。


Rodney Green "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00HQJC41Q/)

リーダー作はcrisscrossレーベルの"Stockholm Syndrome"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60068011.html)で
聴いている程度なんですが、再度参加では、
 Jonathan Kreisberg "Shadowless"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60318377.html)
を筆頭に Ari Hoenigのリーダー諸作(3枚ある)で結構いろいろ聴いていると思います。

本作のメンツは、以下の通り。かなりソソられる面容となっています。前述のリーダー作とギターピアノが同じ。
リズム隊が入れ替わった構成になっています。
Will Vinson(As)、Lage Lund(G)、Aaron Parks(P)、Matt Brewer(B)、Marcus Gilmore(Ds)

演奏曲は、4曲がWill Vinsonの曲。1曲Lage Lundがあって、Benny Golson,Duke Ellingtonで全7曲となります。
1 The Clock Killer 
2 Star of Greece
3 Swagger 
4 Stablemates
5 Squeeze 
6 Morning Glory
7 Albemarle 

非4ビートの曲を中心に選曲されていて、Benny GolsonのStablematesもテンポを速めて(4ビートではありますが)あまり4ビート感を出さないような演奏になっています。
Will Vinsonがテーマを演奏(時にギターとユニゾン)し、それをピアノのバッキングの彩りで聴かせ、その後各人のソロ回しになるというのがおおよその基本構成。
個人的に、なんかWill Vinsonのサックスって性に合わないような気がしてあまり惹かれるものを感じていないので、前面で彼が演奏していても特に感銘はないのですが、それでもメンツ的には聴くべきものがあるのは間違いありません。

Lage Lundのギターは、要所でのソロはしっかりと見事な演奏を繰り広げ、おぉぉっ!!と聴き惚れることしばし。
そして、Aaron Parksがソロも良いけど、バッキングがこれまたいい味を出していまして、思わず聴き惚れる瞬間ってのは多いと思います。
そして、リズムですがドラムは気持ち良く全体を煽ってくれていて、ベースは全体の雰囲気によく寄り添うような心地よいベースラインを奏でている印象で、これまたポイントが高い。

リーダーであるWill Vinsonが前面で目立つ場面が多いのはいたしかたないにしても、その横で裏で4者が奏でる演奏に聴き惚れているという、変な聴き方してます(笑)
Will Vinsonが大丈夫なら演奏全体の満足度はかなり高いと思います。
なんて、かなりの回数聴いてたらWill Vinsonにも馴れてきた(笑)


Will Vinson "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00CC9PB0G/)

このシリーズは全部買いすることにしているので、今回もリリース情報を見つけた時点で一気に発注をしています。
かの国から直接取り寄せることで多少なりとも費用の節約をしているつもり(最近その恩恵も少ない)ですが、入手してから文章公開までの時間がかかり過ぎなのは。。

今回のリリースは、以下の4人のリーダー作となります。
 Harold Mabern
 Alex Sipiagin
 Joe Magnarelli
 Will Vinson

本作は、トランペットのJoe Magnarelliのカルテットとなります。Joe Magnarelliは、同じく"live at smalls"シリーズのPlanet Jazzのライブ(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/59514904.html)で聴いていることになります。
他のメンツは、先日急逝してしまったMulgrew Millerがピアノ。ベースはJeremy Pelt盤で聴いてるDwayne Burno。Jason Brownは過去に聞いていなさそうです。
Joe Magnarelli(Tp)、Mulgrew Miller(P)、Dwayne Burno(B)、Jason Brown(Ds)

演奏曲は、下記6曲。4、5曲目がオリジナルとなります。


1 My Ideal 
2 Ruby, My Dear
3 Invitation 
4 Third Set
5 Skee 
6 I'll Find You

1曲目が8/6拍子の軽快なテーマの有名曲。ちょっと丸みのある感じの音色で、ほぼ直球勝負といって良い演奏を繰り広げるトランペットが良い味出してます。
そして、ピアノが(急逝を知ってるからってのもあるのかもしれませんが)ころころとよく歌うフレーズで心地よい。
2曲目が、これまた有名なバラード演奏。Joe Magnarelliの音色は、こういう曲にこそ合うんだろうなと思わせる実に見事な演奏。
3曲目は、(個人的には)Jaco Pastoriusの演奏で有名な"Invitation"。ここは、Mulgrew Millerのバッキングとソロが聴きものになるでしょう。
4曲目も8/6拍子になりますが、こちらもアップテンポなご機嫌な演奏となります。
5曲目は、3-3-2に分割された8拍子?6曲目は6-2に分割されているのかな?と、ちょっと凝った曲。だけど、気持ち良くスウィングしてます。

全体に、"Live at Smalls"らしい直球のジャズをたっぷりと堪能させてくれます。
録音のせいだと思うが、若干こもった音と感じられるのが玉にきずだが、キメのあるドラムサウンド、ウォーキングと非ウォーキングを絶妙に織り交ぜたベースのリズム陣が演奏の雰囲気を気持ち良く盛り上げてくれています。

それにつけても、このライブでのMulgrew Millerのピアノがいい味出しています。ことさらにこのアルバムでは良さを感じています。
このライブが2012年8月31日の録音とのことで、最後のレコーディングってことはないと思いますので、もしかしたら、この後、より晩年に近い演奏がでるかもしれませんが、同じクオリティの演奏が聴けるなら買いだと思います。

ベストは後半の2曲(合わせ技)にしたいです。前半の安心できる有名曲も秀逸ですが、こっちのほうが気持ち良く聴いていられる演奏になっていると思います。


Joe Magnarelli "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00CC9PAD4/)

先日のcriss crossレーベルからのリリースに引き続いてのAlex Sipiaginの新譜となります。
criss crossの盤はピアノレスの2管カルテットという編成でしたが、こちらはピアノが入った2管のクインテット編成となります。
メンツ的には、OPUS5(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61617934.html)(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60939658.html)とほぼ同じで、ドラムだけがDonald EdwardsからNate Smithに変わっています。この程度の差だと、本質的にはスケジュール的にトラが入っただけで、同じユニット名義でも大丈夫だと思いますが、ここではAlex Sipiaginのリーダーバンド名義となっています。もしかしたら、opus5がcrisscrossレーベル固有のユニットとなっているのかもしれません。
Alex Sipiagin(Tp)、Seamus Blake(Ts)、Dave Kikoski(P)、Boris Kozlov(B)、Nate Smith(Ds)

演奏曲は、Alex Sipiaginのオリジナルばかりの全5曲となります。全部の曲が10分を超えるじっくり料理した演奏をしています。
1 Live Score 
2 Videlles
3 Calming 
4 Pass
5 Returning 

Alex Sipiaginの前作"Overlooking Moments"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/61902976.html)が空間を多くもった即興の応酬といった作品集だったのに対し、本作は2管のアンサンブルを重視したハードバップスタイルに近い、構成のしっかりした作品集と言うことになります。
opus5と較べると、同様の曲調となりますが、もう少しストレートに温度感の高い演奏をしている印象があります。

テーマを2管のアンサンブルでしっかり決めた後、各人のソロとなるのですが、各人それぞれの持ち味と曲調とを加味したソロを繰り広げるというのが基本構成。
特に1曲目でのSeamus Blakeのソロはかなり気合の入った演奏をたっぷりと時間を使って繰り広げていて好感触です。他の曲でも、これだけ演ってくれれば文句なしと言うソロをたっぷり聴かせてくれます。
Alex Sipiaginは、ぶち切れるところまで行く演奏はほとんどないんですが、どの曲のどの場面でも安定した良いソロを繰り広げています。全体のトーンの違いもありますが、前作ほどアグレッシブな即興と言う感じにはなっていません。(どっちが良いって問題でもないんですが..)
そして、Dave Kikoskiですが、この人も管のバッキングに入ると実にいい味のある演奏を繰り広げるという印象がありまして、ここでもそう目立つ感じではないんですが要所でオッと思わせるフレーズを繰り出して演奏をしっかり締めています。
順番は、Alex Sipiagin、Seamus Blake、Dave Kikoskiというパターンが多そうです。

リズムもタイトかつアグレッシブに締まった演奏をして好感触。特に、ドラムの乾系のサウンドが演奏を煽るさまってのは、かなり気持ちいいもんがあります。

"Live at Smalls"シリーズは、日常のライブを切り取ってリリースしていると認識しているのですが、こういう演奏が聴けた日は、充分満足して家路に着けるんだろうなと

ベストは、各人のソロが冴えているのは1曲目だと思うので、これにします。


Alex Sipiagin "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00CC9PAUM/)

このシリーズは全部買いすることにしているので、今回もリリース情報を見つけた時点で一気に発注をしています。
かの国から直接取り寄せることで多少なりとも費用の節約をしているつもり(最近その恩恵も少ない)ですが、入手してから文章公開までの時間がかかり過ぎなのは。。

今回のリリースは、以下の4人のリーダー作となります。
 Harold Mabern
 Alex Sipiagin
 Joe Magnarelli
 Will Vinson

本作は、Harold Mabernのピアノトリオとなりまして、メンツは以下の通り。
Harold Mabernというと、ヴィーナスに数作アルバムを残していますが多分自分は1枚も持ってないです。
Harold Mabern(P)、John Weber(B)、Joe Fansworth(Ds)

演奏曲は以下の通り。有名曲多めです。
1 Alone Together
2 I'm Walking
3 Dreaming
4 Road Song
5 Boogie For Al McShann
6 Sesame Street
7 Afro Blue

冒頭1曲目の演奏曲は、"Alone Together"のはずなんですがイントロは完全に八木節です。2分間、ちょっと中国な雰囲気を醸した音数の多いピアノソロでメロディは完全に八木節で..。
そして、2分後からトリオの演奏になって、ピアノの即興のあと、3分弱のところで唐突に"Alone Together"のテーマが始まると言う展開。その後は、お決まりのソロの交歓というノーマルなスタイルの演奏で10分を超えます。
2曲目は、ブルージーなピアノイントロからマーチと言っても良いようなリズムのご機嫌な曲。軽やかなピアノで軽快な雰囲気で奏でられる4ビート。これもほぼ10分間の演奏となります。
3曲目はEroll Garnerのバラードなんですが、山本剛のMistyを聴いているような、ころころとした音を多用した演奏。
4曲目はミドルテンポでWes Montgomeryの曲をじっくり料理。
次がHarold Mabernのオリジナルのブギウギ調の演奏はほぼピアノソロ(弾きまくり)で。
その次が、セサミストリートのテーマ曲ですが、これが見事に格好良い4ビートジャズに変身してます。
最後がまたまた有名曲のAfro Blueとなりますが、ちょっと荒々しくもアグレッシブな演奏が気持ち良い。


しかし、このトリオは音数が多い。
Harold Mabernのブロックコードの応酬から付帯音過剰なテーマの装飾。Joe Fansworthのシンバルレガートを中心におかず多用のドラミング。さらに、2人が残した数少ない隙間を埋め尽くそうとするJohn Weberのウォーキングベース。昨今の演奏が熱さを削いでも空間感を持たせようとした演奏が多い中、貴重と言いたいほど。
さらに、3人の音が強めにしっかり叩きだされるタイプなので全体に歯切れ良い演奏をたっぷりと楽しめます。

ベストは、最後のAfro Blueで良いと思います。


Harold Mabern "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00CC9PAMA/)

今回の"Live at Smalls"のリリースは以下の4枚となります。
Dezron Douglas "live at smalls"
Grant Stewart "live at smalls"
Tyler Mitchell "live at smalls"
David Schnitter "live at smalls"

このシリーズは、全部買いすることにしているので、今回もリリース情報を見つけた時点で、一気に発注をしています。
かの国から直接取り寄せることで多少なりとも費用の節約をしているつもりですが、入手してから文章公開までの時間がかかり過ぎなのは。。orz

今回のリリースの4枚とも、あまり有名な人がリーダーってわけではないので地味な4枚ってことになります。
リーダーのDavid Schnitteは聞いたことなさそうです。Spike Wilner、Ugonna Okegwoは知ってる名前ですね。
Anthony Pinciottiも聞いたことない名前です。
1ホーンのカルテットにボーカルが数曲で入る構成となります。

David Schnitter(Ts)、Marti Mabin(Vo)、Spike Wilner(P)、Ugonna Okegwo(B)、Anthony Pinciotti(Ds)

演奏曲は以下の8曲。David Schnitterのオリジナルが4曲、ジャズメンオリジナルが3曲。スタンダードが1曲
という布陣になります。
1 Drone Tone (Schnitter) 
2 Squeamish (Schnitter) 
3 Peace (Horace Silver) 
4 Star Eyes (Gene Depaul) 
5 Portrait (Schnitter) 
6 Wise One (John Coltrane) 
7 Soul Eyes (Mal Waldron)
8 Freeway (Schnitter) 

メンツは上記布陣となりますが、全曲がボーカル入りなわけではなく1ホーンでの演奏がほとんどを占めています。
1曲めはMichael Breckerが演ってそうな、ちょっと前のNY系サウンド系8ビートの格好良い楽曲で1ホーンカルテットでの演奏
2曲めは、一気にフリー濃度が濃くなって、リズムも存在せず4者が訥々とした音を吐き出すような演奏で、途中のピアノソロが印象的な楽曲。
3曲目はHorace Silverのバラードなのですが、ここでようやくボーカルが入りますが、粘るようないかにもなジャズボーカルは、個人的に好みじゃないので。。(苦笑)
4曲目は、単調なリズムの上でサックスが吠えるイントロから、ちょっと調子っぱずれに奏でるテーマになだれ込むという、一聴John Coltraneの演奏を彷彿とさせるもの。
5曲目もドラムの出現率の低いフリー感の強い演奏、6曲目がピアノのイントロからサックスが絡む音数少なめのミディアムスローな美しい旋律の楽曲。7曲目がボーカル入りのバラード調の演奏、最後が5曲目に雰囲気が近いフリー調の演奏。

ボーカルが入るアルバムで、ここまで曲毎に雰囲気がガラガラと変わるアルバム(ライブ)ってのもかなり珍しいと思います。
なんで、全体としてとても散漫な印象を受けるのではありますが、なんとなくしっくり聴けてしまうのはなんなんでしょうね。


ベストは1曲目になります。この冒頭の演奏は良いと思います。

David Schnitter "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B009LRJ94Q/)

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