「Live at Smalls」を一望できる記録

「Live at Smalls」を順番に並べてあります。 smallsのURLは http://www.smallsjazzclub.com/

ほとんどライフワーク的に買い続けている"Live at Smalls"シリーズだが、以前はsmalls(https://www.smallslive.com/)ストアで直接購入してもそう高額でなく、さらにディスクユニオンが国内仕様のディスクを売っていたりで入手はそう困難ではなかったんですが、いつからかsmallsストアでの売価が上がり、円安が進み、ディスクユニオンからのデリバリが積極的でなくなり、入手が(主に財布的に)困難になってきたんですが、どこまで財布が保つか続けられるだけ続けてみようと思っています。
が、ほしい盤がたくさんある中、高い出費をこれにだけ割り当てる余力はなく、できるだけ安価に購入できるタイミングを伺って4枚一気に買いこんでいます。それでも、結構な出費..。

今回リリースは、SL0045、SL0047、SL0048、SL0049の4枚。
 Dwayne Clemons "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATG4LM/)
 Joel Press "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGEXK/)
 Tim Ries "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGCZK/)
 Mark Soskin "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGB6U/)

SL0046は先にリリースされていてすでに紹介済みです。
 Wayne Escoffery(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63263336.html)

本作のリーダーであるTim Riesは、"Live at Smalls"シリーズで2枚めのリーダー作で、リーダー作を2枚出しているのはPeter Bernstein、Spike Wilner、Ian Hendrickson Smithの3人なので、4人めの偉業となります。
その過去盤が↓
 "Live At Smalls"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60980128.html)

メンツは、2管のクインテット。
Kalman Olahは前作から、Nicholas Paytonは超有名人、Terreon Gullyは、Russell Gunn "SMOKINGUNN"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/45702525.html)、Christian Mcbride "Live At Tonic"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/35120969.html)で聴いてる人、Hans Glawischniqだけ知らない名前のようです。
Tim Ries(Ss,Ts)、Nicholas Payton(Tp)、Kalman Olah(P)、Hans Glawischniq(B)、Terreon Gully(Ds)

演奏曲は以下の6曲
1 6556 (11 11)
2 As I Am
3 After Talking
4 Flying Dreams
5 Follow Your Heart
6 Straight, No Chaser


冒頭から、5拍子+6拍子からの変拍子。
続く2曲めは、2管の重合的アンサンブル。
3曲めで、安心の4ビートを持ってきて。
4曲めが、なかなかスピリチュアルでモーダルな演奏で思わず唸る。
5曲めは、ほんのちょっとエスニック風身を感じさせるか。
そして最後は、スタンダードで渋く締めくくる。

全体にLive at Smallsシリーズらしからぬ、なかなかハードな演奏が多く、昨今のジャズを聴きまくってる身にも聴きごたえを感じさせる楽曲が多め。
個人的には、結構な頻度でがっつりしっかり楽しませてもらいました。

全体の雰囲気としてハードバップを素地に持っていることは容易に感じられ、聴くのにそうハードルが高いわけではなく、この辺はLive at Smallsシリーズの面目は保っている印象。
今回聴いている4枚の中ではこれが一番面白かったと思います。

ベストは、1曲めでしょう。


Tim Ries Quintet "Live at Smalls 2"(http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGCZK/)

ほとんどライフワーク的に買い続けている"Live at Smalls"シリーズだが、以前はsmalls(https://www.smallslive.com/)ストアで直接購入してもそう高額でなく、さらにディスクユニオンが国内仕様のディスクを売っていたりで入手はそう困難ではなかったんですが、いつからかsmallsストアでの売価が上がり、円安が進み、入手が(主に財布的に)困難になってきたんですが、まだ買い続けてみようという気概は残っています。
前回リリース(SL-0041~0044)までは、smallsでのリリースからだいぶ経ってましたが、ディスクユニオンでのデリバリがあったので、それでもそう高価じゃなく買えてたんですが、今回のは未だ(2015年末)その気配も見えず、輸入盤を買ってます。が、結構な出費..。

今回リリースは、SL0045、SL0047、SL0048、SL0049の4枚。
 Dwayne Clemons "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATG4LM/)
 Joel Press "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGEXK/)
 Tim Ries "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGCZK/)
 Mark Soskin "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGB6U/)

SL0046は先にリリースされていてすでに紹介済みです。
 Wayne Escoffery(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63263336.html)

2つのカルテットの演奏が収められていて、それぞれのメンツは以下の通り。
Spike Wilnerは、過去に同シリーズで2つのフォーマットで聴いていますが、他の面々はリーダーのJoel Pressを含め聴いていないと思います。
 Solo (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/60073281.html)
 Trio (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63098655.html)

Joel Press(Ts)
(1,3,4,6,8,9,10)
 Mike Kanan(P)、Chris Haney(B)、Fukushi Tainaka(Ds)
(2,5,7)
 Spike Wilner(P)、Boots Maleson(B)、Steve Little(Ds)

演奏曲は、古くからジャズで演奏されているスタンダードと言っていい曲が並んでいます。
01 There Will Never Be Another You
02 I Never Knew
03 All Of Me
04 I Hear A Rhapsody
05 Lover Man
06 All The Things You Are
07 On A Slow Boat To China
08 That Old Feeling
09 Sunrise
10 It's You Or No One

ツンツン響くベースと、シンシン鳴るシンバルに促され、ポロンポロンと弾き鳴らされるピアノをバックに、気持ち良さそうに軽々と吹き鳴らすJoel Pressのサックスの唄が、とても気持ち良い。
誰も力入ってますって演奏をしていない、とてもくつろいだ雰囲気のハードバップ。
ガッツリ聴き倒すというより、あまり気を入れていない状態でさらりと聴き流していたいような演奏。

ただ、全体のバランス(音量、フレーズ、)はしっかりとコントロールされていて、さらりと聴くのに邪魔になる引っかかりも、演奏にほころびや破綻を感じさせる箇所も無いのはさすがと言うほかない。

個人的には、もっと緊張感を感じさせるくらいの演奏の方が面白く聴けるが、こういうスタイルを好む人がいるのも理解するし、自分にも「たまにはこういうのも良いねぇ」なんて思うことが稀にはあるか?

ベストは、この盤の雰囲気がよく出ている9曲めにしましょう。


(http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGEXK/)

昨年末にSL0041~SL0044まで4枚のリリースがあった後、smallsのサイトに告知がないまま、SL0046である本作のリリースがされていました。

 Johnny O'neal (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63093798.html)
 Spike Wilner (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63098655.html)
 Ian Hendrickson Smith (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63101577.html)
 Theo Hill (http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63104171.html)

これまで、堅実に順番通りのリリースがされていたので、SL0045がどうなったか気になりつつ本作の購入も保留にしておいたのですが、満を持して購入したってところです。
良く考えたら、昨年末の順番通りではありましたが、Johnny O'neal のは他の3枚に比して少し早いリリースだったかもしれません。
日本での受けが良さそうなのを先に先行して外貨を稼ごう(ユニオンが売り上げが欲しかったのかな?)って魂胆で、本国ではもう少しインターバルをおいて順番通りにリリースするのかもしれません。

ということで、メンツはWayne Escofferyは個人的に多分初聴き。David Kikoskiは好きなピアニスト、Ugonna Okegwoも中堅で良く聴く名前、Ralph Petersonは最近は全然名前聴きませんが、1980年代の、日本が主導した?Bluenoteレーベルで聞き覚えがある名前。
Wayne Escoffery(Ts)、David Kikoski(P)、Ugonna Okegwo(B)、Ralph Peterson Jr.(Ds)

演奏曲は、Keith Jarrett1曲、billy strayhorn1曲、スタンダード2曲に、Wayne Escofferyのオリジナルが1曲という布陣。
01. Concentric Drift
02. So Tender
03. A Cottage For Sale
04. Sweet and Lovely
05. Snibor

1曲め、早いテンポの4ビート。ビブラートなしのWayne EscofferyのサックスがJohn Coltraneを彷彿とさせる。
テーマから、続けてRalph Petersonに煽られた熱気を帯びたブローを繰り広げるソロへとなだれ込む。
続くDavid Kikoskiのピアノ。彼の演奏は、ワンホーンでの演奏に限る
気持ち良い塩梅に曲をはみ出した演奏を織り込みながらの長めのソロは、かなり満足度が高い演奏をしてます。
そして、エンディング間際の、ドラムソロでまたグッと盛り上げる。

2曲めがKeith Jarrettのso tender。もともとがちょっとしっとりめの曲を、溜めと勢いを注入して、少し温度感をあげた演奏に仕立てている。
ここでのDavid Kikoskiの美麗なソロも聴きごたえあります。

3曲めは、完全なバラード。
前半の勢いの良さをクールダウンするように、Wayne Escofferyがじっくりと時間をかけて曲を料理していくような演奏。

4曲め。ごくごくオーソドックスに始まるスタンダードで、バラードの後なのでちょっとだらけ気味に聴いていると、途中からテンポが速くなり演奏が微妙に崩れ出し俄然面白い演奏に変貌していく。観客の歓声も演奏を盛り上げ結構な長さの演奏ですが、一気呵成に聴かせてくれます。

そしてラストの5曲めは、ベースとサックスのデュオでの4ビート、律儀にウォーキングで演奏を下支えしてます。
ソロもウォーキングに近いスタイルで通す潔さ。相変わらず、ノンビブラートの、ちょっと訥々としたWayne Escofferyのサックスは、これくらいの曲調とテンポが良い味わいになっていると感じられる。

べストは、4曲めにつきるでしょう。


Wayne Escoffery "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00UBFMCQO/)

ほとんどライフワーク的に買い続けている"Live at Smalls"シリーズだが、以前はSmalls(https://www.smallslive.com/)ストアで直接購入してもそう高額でなく、さらにディスクユニオンが国内仕様のディスクを売っていたりで入手はそう困難ではなかったんですが、いつからかsmallsストアでの売価が上がり、円安が進み、と入手が(主に財布的に)困難になってきたんですが、どこまで財布が耐えられるか続けられるだけ続けてみようと思っています。
が、ほしい盤がたくさんある中、高い出費をこれにだけ割り当てる余力はなく、国内盤がでる気配も見えないので、輸入盤ができるだけ安価に購入できるタイミングを伺って4枚一気に買いこんでいます。それでも、結構な出費..。

今回リリースは、SL0045、SL0047、SL0048、SL0049の4枚。
 Dwayne Clemons "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATG4LM/)
 Joel Press "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGEXK/)
 Tim Ries "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGCZK/)
 Mark Soskin "Live at Smalls" (http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATGB6U/)

SL0046は先にリリースされていてすでに紹介済みです。
 Wayne Escoffery(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/63263336.html)

メンツは、2管のクインテットかと思ったら、ベースが2人入ったセクステットです。リーダーのDwayne Clemons以下、個人的には知ってる名前はありません。
Dwayne Clemonsが1963生で50歳超、amazon上ではこれが初リーダー作のよう。Josh BenkoもSMALLSには定期的に出ているようだがリーダー作は無さそう。
Sacha Perryがこの中では一番有名か。この人もSMALLSには定期的に出演していてリーダー作は4枚見つかりました。
Jimmy Wormworthは80歳くらい、 Lou Donaldsonの"Light-Foot"(http://www.amazon.co.jp/dp/B000AU1NPQ/)のドラマー(!)。
Murray Wallも70歳くらい、Jon Rocheは若手のよう。
Dwayne Clemons(Tp)、Josh Benko(As,Bs)、Sacha Perry(P)、Jimmy Wormworth(Ds)、Murray Wall(B)、Jon Roche(B)

演奏曲は、Charles Mingus, Bud Powell, Thelonius Monk, Horace Silder, Gigi Gryce, Wardell Grayと往時のミュージシャンオリジナル目白押しといった布陣。
1 Bean Soup
2 Chloe
3 Down With It
4 Epistrophy
5 Roccus
6 Salute To Band In Box
7 Stoned

演奏曲(の作曲者)からして容易に推察できるとおりの、"live at smalls"シリーズらしい4ビートのハードバップがずらっと並んだ演奏。
アップテンポの曲多めで、まさに王道ジャズと言いたいような構成。
ただ、各人の力量的には・・な感じもなきにしもあらずで、そういうところも"live at smalls"シリーズらしいと言えるか。

そもそもが(自分が)最近聴いているジャズの先端をいってるようなアルバムとは演奏スタイルが異なるんで一概には言えないが、派手な演奏って感じにはならない、特に耳を惹きつけられるようなソロって感じでもない。ソロフレーズも特にキラりと光る・・って感じでもなく、テクニック面でも、ハイノートとか、早いフレーズとかも繰り出しているが「おぉ凄い!!」ってほどでもないか。

それと、2ベースの意味があったのかがよくわからなく、ウォーキング主体の渋い演奏をしていて、2つのベースが鳴っているように聞こえる場面もなく、さらに奏者の違いが明瞭って感じてもないので、クレジットに記載がないが数曲で入れ替わっているだけって可能性もあり。

全体としてはピアニストが主導して演奏を引っ張っているような感じで、ドラムがしっかりと追従して演奏に勢いをつけていっているような感じで、この辺の演奏をベースにしてハードバップな演奏を心地良く楽しむような感じが吉かと思います。

NYで日常行われているライブを切り取ってアルバム化しているような、という意味でも"live at smalls"シリーズらしいアルバムだと思います。

ベストは最後の曲で良いと思います。


Dwayne Clemons "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B012ATG4LM/)

久々に"Live at Smalls"のリリースがありました。
今回は下記4枚。今回のリリースは直販価格が異様に高く、直接の購入を躊躇していたら、国内盤はまっとうな
価格でリリースされましたので、それをまって入手しています。
現地で直接購入するとかなり安価だという情報を見たこともあるので、多分発送の手間がかかり過ぎたんでしょう。
SL0041 Johnny O'Neal "Live at Smalls"
SL0042 Spike Wilner "Live at Smalls"  
SL0043 Ian Hendrickson-Smith "Live at Smalls" 
SL0044 Theo Hill "Live at Smalls" 

本作のリーダーのTheo Hillは、過去にFrank Lacyの"Live at Smalls"(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/62416620.html)で聴いていて、良いピアノを弾く人として刷り込まれてます。が、この盤は他のメンツ、特にフロントの2人が白眉になってしまうんでしょう。
Theo Hill(P)、Dayna Stephens(Ts)、Myron Walden(As)、Joe Sanders(B)、Rodney Green(Ds)

演奏曲は、Theo Hillのオリジナル3曲、Dayna Stephens1曲、McCoy Tyner、Wayne Shorter、Herbie Hancock各1曲他1曲という構成。
1. Ellipse
2. Teeth
3. Four By Five
4. Naima's Lullaby
5. Iris
6. Promise Of The Sun
7. Mantra
8. Without A Song

Theo Hillのピアノは基本的には美音美旋律系で、冒頭彼のピアノに導かれてJoe Sandersのアルコ弾きのベースが素晴らしい演奏を聴かせ、続いて同じフレーズをMyron Waldenのアルトが引き継ぐテーマから、ピアノとベースの掛け合いからアルトソロへと格好良い演奏の1曲目。さりげなくドラマチックな演奏で引き込まれる。
2曲目はDayna StephensのEWIをフィーチャしたモーダルな雰囲気を持った演奏。ここでも中盤に組み込まれているピアノソロが聴き応えのある演奏で引き込まれ、続くEWIのソロも見事なもの。Dayna Stephensの電気音(そもそも最近EWIの音を聴くこと自体稀だが)ってのも珍しいと思うが、しっかり使いこなしている感があって、へぇと思ってしまう。
続く3曲目は、速いテンポの4ビート。ここでもTheo Hillのテンポにあった引き倒し系のピアノソロが圧巻。
そこから一気呵成にMyron Waldenのソロになだれ込んで、その勢いのまま終了。
4曲目は、たぶんTheo Hillの本領である美旋律を美音で奏でる演奏は、ピアノトリオで。
・・・

と、曲自体がしっかりとジャズでありながら現代性を強く感じさせるものが並び、そこに基本部分にしっかりと聴かせるピアノを配したうえに、生管楽器に電気楽器を入れることで表現の幅を広げた
演奏を加え、さらに中盤ではピアノソロでの演奏をインターバル的に入れると言う演出が施された、これがこのままライブの演奏通りだとしたら、ずいぶんと凝ったことを考えたもんだと感嘆するくらい、曲の終り、ソロの直後に歓声拍手があるにも関わらず、良い意味でライブ感希薄な内容に仕上がっている。


このアルバムは、"Live at Smalls"らしい、日常のライブを切り取ると言うよりは、より完成度の高い演奏を聴かせようという意図が感じられるというか、テクニックに裏打ちされた演奏と、しっかりとした事前準備の賜物と言うことか..。

ベストは、渾身の7曲目でしょう。


Theo Hill "Live at Smalls"(http://www.amazon.co.jp/dp/B00RXC8GOU/)

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